RE/100 1/100 ナイチンゲール レビューメーカー小売価格:8640円こういうガンプラを買うこと自体のはいいのですが、
店頭買いするのではなく通販で頼むべきだったと身に染みて思い知りました。
流石にデカすぎる。背景紙に収まらないかと思った。
というわけで、RE/100 1/100 ナイチンゲールのレビューをいたします。
※当記事で紹介しているキットは付属のシールのみ貼った素組みの状態です。
付属のデカールは、説明書の指示であった部分のみ使用しています。
MSN-04Ⅱ ナイチンゲール
小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』に登場し、『CCA-MSV』に分類される機体。サザビーの強化発展機。
サザビーに比べて頭頂高はやや低く、体勢も前傾姿勢で、胴体部は前後に伸びるように大型化されている他、
巨大な肩部バインダーにはα・アジールのものを小型軽量化したファンネルを10基を搭載。
後部アーマーに2基、背部に3基、計5基のプロペラント・タンクが接続されており、稼働時間の延長が図られている。
スカートアーマー内には、かつての重MSジ・Oにも装備された隠し腕(接近戦用マニュピレーター)が仕込まれており、
MAクラスの巨躯を持つ機体でありながら近接戦闘能力を備える。シールドはサザビーとほぼ同一形状のものを携行。
武装は当初はメガ・ビームライフルとビームサーベル及びファンネルのみとされ、
ゲームなどで登場する際には独自設定として胸部にメガ粒子砲が存在し、シールドにサザビーと同様に
ミサイルが装備されている場合があった。しかしその後、プラモデル「RE/100 1/100 ナイチンゲール」において
シールド裏にミサイルが配置され、漫画版『ベルトーチカ・チルドレン』においてはさらに頭部のコックピットや
ビームトマホークの所持、腹部のメガ粒子砲の存在も描かれ、サザビーと同様の
豊富な武装とギミックを持つ機体として扱われるようになっている。キット化に恵まれなかったシャア専用の決戦兵器、ナイチンゲールが新ブランド『RE/100』にて遂に立体化。
純粋にMSとしての機能を発展化させたHi-νガンダムと違い、こちらはMSとしてのスタイルを捨ててまさかの
ゲテモノ化。
MB(モビルビースト)とかMM(モビルモンスター)とか言った方が正しいんじゃないでしょうか。
ちなみにグーグルとかで「ナイチンゲール」で画像検索をかけると、
かのお方よりも遥かに
こちらの関連の画像の方が多く出るのは有名な話。
先におさらいしておきますと、『RE/100』とは
『REBORN-ONE HUNDRED』の略称。
「」GUCシリーズの延長線上のもので、MGよりも外装の造形に拘る」…とは公式からのお言葉。
簡単に説明しますと、
「フレームレスの1/100ガンプラ」ということです。
通常MGはフレームとなる骨組みに外装パーツを組み込んでいく組み立て方なのですが、
『RE/100』シリーズはそうではなく、HGシリーズのようにパチパチパーツを重ねて組み立てていきます。
「MGのクオリティをそのまま1/144サイズに縮小させた」のがRGシリーズなら、
『RE/100』シリーズはその逆の、
「HGのクオリティをそのまま1/100サイズに拡大させた」ものになりますね。(若干語弊はありますが)
実際公式でも
「フレームないから組み立て楽だよ!」というような疎い文句をぶら下げております。
もちろん前述した
「MGに匹敵する外装のディテール」もぬかりないそうです。
前置きが長くなりましたが、それらを踏まえてキッチリとキットを見ていきましょう。

フロントビュー。とにかくデカい。
デカすぎる。全高約30cmほどのボリューム感は伊達ではありません。νガンダムじゃないけど伊達じゃない。
プロポーションとしては、設定画よりも少し背が伸びた印象。(設定画は全身がもう少し「く」の字のように曲がってる)
その分ケレン味が薄まってしまったのは少々残念。

リアビュー。後ろから見るとすごい数のバーニアが。
これだけの重量級機体ですからね。

付属デカール。
前述の通り、一部だけ使ってます。


頭。分かりにくいと思うので角度を変えて2枚。
ぶっちゃけサザビーの頭部を後ろにグーッと引っ張った感じですね。

胸上部はバーニア以外特にモールドなども無し。何か寂しい。

胸下部はバルカンがあります。

肩アーマーは小さく、ほぼバーニアのカバー的な役割をしています。
バーニア内部の黄色はキッチリ色分け。

腕もやや小さい…というか細長い形状のような。
関節部はサンダーボルトよろしく防塵カバーが装着されてます。

ちなみにカバーや下腕アーマーなどはモナカ割り。

手首は最近のMGと同じく、エモーションマニュピレーターのみ。
Hi-νガンダムと比べると指の関節が丈夫になり、握りこぶしが作りやすくなった感じがします。

フロントアーマー(フロントスカート)。こちらもデカールを貼らなければ小さいバーニアがあるのみ。
一応モールドは彫られてるんですけどね。

男のイチモツ…ではなく、…これもフロントアーマーに分類されるんでしょうか。
とりあえず先端はバーニアのみ。

サイドスカート内部はバーニアが3つ埋め込まれています。

脚。メチャクチャでかいです。
デカすぎて位置取りによってはお互いの足が干渉します。

脹脛アーマー内部にもバーニアが。足裏はモールドこそあるものの、色分けはされていません。

背中全体。

上部にあるのは3本のプロペラントタンク。位置は完全に固定です。
ちなみに当キットに装着されているプロペラントタンクは全てモナカ割りです。

巨大なリアアーマー。小さいバーニアが6つ付いています。

リアアーマー内部には巨大なプロペラントタンクが2本。

タンク先端付近にある赤いラインは、当キットで唯一使用しているデカールです。
貼る部分にモールドなどは彫られてない為、完全に製作側の判断で貼る位置を決めることになります。

その下に付いているのは接地用のスタンド。
こいつのおかげでバカでかいナイチンゲールさんも安定して自立することができます。

肩アーマーの後ろに装着されている巨大なバインダー。

先端に付いているイボイボはファンネル・ビット。キュベレイを思わせるような漏斗型の造形。
取り外しが可能ですが、
ディスプレイについては一切触れられてません。画像は魂STAGEで無理矢理浮かせてますが、単に「ファンネルが外せるよ」程度に思っておきましょう。

裏側には9つものバーニアが。バインダーが主な推進器の役割をしているのかな。
それにしては被弾率高めだと思うけど…あ、その為のファンネルか。

両バインダーの接続部は固定式。
ただしバインダーそのものがデカいので、重さとかで接続部も若干ヘタリます。
気になる人はダボを太らせるなり、いっそ完全に接着するなりしましょう。

可動範囲。
腕は90度ややいかない程度に曲がります。

肩の上がり具合は90度ほど。

引き出し機構は無し。精々ライフルを両手で抱える程度だから、そんなに重要じゃないかな?

首は左右にある程度動かせます。前後には微動する程度。

例の如くモノアイもしっかり左右に動きます。

脚関節。最大の曲げ幅はこの程度が限界。

上げ幅に関しては、フロントスカートの可動の仕様上、この程度が限界。
後ろも同程度ですが、地面に設置する際は足がデカすぎて、後ろには殆ど動かせません。

分かりにくいですがリアアーマーも可動します。
ただスタンドの可動域の関係上、自立させる為には自ずとこちらの可動域も限られます。
総じて最近のガンプラとしてはかなり動かないキットとなります。
とはいえこんなゴツい見た目ですし、素立ちさせるだけでも十分なインパクトです。
問題は可動面より、むしろ後述する武装との兼ね合いの面が…

その他付属品。

メガ・ビームライフル。巨大なナイチンゲールに相応しい、超巨大なライフルです。
ただし装着時のアーマーとの干渉面のバランスがかなり悪く、
上手く位置をずらしてやらないと手首ごとポロリする恐れが高いです。

銃身にはバイポッドスタンドが備わっており、展開することができます。
が、一体何に使えというのかは不明。少なくともナイチンゲールのガタイで狙撃の構えなんて…

ライフル自体も、HGでよくあるモナカ割り+砲身を後付けするタイプ。チープさが拭えません。
全長はビルドストライクのおよそ2倍。

シールドはサザビーのものをそのまま巨大化させた感じ。
デカールを貼ってないのでなんか寂しいです。

内部にはシールド先端にミサイルが装備されてます。
また、ビームトマホークを装填することも可能。

全長はビルドストライクの2倍いかない程度。1.7~1.8倍くらいかな?




ビームトマホークには、ビームホーク刃(小)・(大)、サーベル刃の合計3つが付属。
全部乗せをすることも可能です。

ライフルとシールド持たせて素立ち。撮影範囲ギリギリのスケールです。

ライバル機と並んで。
ナイチンゲールの身長自体は、Hi-νガンダムより少し大きい程度。
最も横幅や前後幅は段違いですけどね。
それではブンドドドド~


度重なるライフルの装着の末に、マニュピレーター君が限界です。
カッコイイ射撃ポーズをとるには、腕を支えるスタンドが必須かも。



ビームサーベルなら、そこそこカッコイイポーズがとれてるかしら。


大きいホーク刃は2つ付属してほしかった。シナンジュみたいにできたのに~

そこそこ可動するけどバックパックが妙に外れやすい機体VSバックパックは外れないが殆ど可動しない機体
見事に相反している。

設定によれば白兵戦用の隠し腕があるみたいですが、キットでは再現されず。
この柔軟性のなさそうなボディで殴り合いは不向きだよなぁ。

以上、RE/100 1/100 ナイチンゲール レビューのレビューでした。
全体的なプロポーションは、そこまでモンスターっぽいわけではなく、
むしろサザビーっぽさを意図的に残したような、やや人間的なフォルムを描いていると思います。
ゲテモノっぽさを求める人にはイマイチかもしれませんが、これはこれで十分カッコイイです。
可動については正直期待してなかったのでこれも許容範囲。
当キットの問題点については、恐らく『RE/100』というカテガリそのものに起因するかと。まず
「フレームレスで組み立てスピーディ」という疎い文句に関してですが、
いくら設計が簡単になったとはいえ、
組み立てるモノがモノなのでガッツリ時間はかかります。明確に測ったわけじゃありませんが、筆者は完成までに2時間以上は掛かったと思います。
そもそもナイチンゲールはHGやMGといったスケールモデルのプラモで立体化したことがない為、
掛かる製作時間の単純比較はできないはずです。疎い文句としてはどうも弱いじゃないかと。
一応1つ1つのパーツは大きめで、ポリキャップも少なく精密作業も少ないのは確かです。
しかしこれまでガンプラを作ってきたモデラーさんなら、
「同じ1/100サイズなら、フレームから精密に組み立てていくMGの方が作り甲斐がある」という方もいるかと思います。
もう1つが… これが最大の問題点だと思うのですが、『MGに匹敵するディテール面』について。
前述しました通り、MGはフレームに装甲を取り付けて組み立てるプラモです。
MGのディテール面の魅力とは、そういった骨組みから作ることによる機体デザインの精密さ…
具体的に言うなら、装甲と装甲の間からフレームがハミでて見える部分なんかが魅力だと思うのです。
一方の『RE/100』は、これも前述した通りHGをそのまま1/100にした感じなので、
スジ彫りなどのディテール面は所詮、HGと同程度に過ぎないのです。
HGに勝るディテール面は、せいぜい細かいバーニアが造形されてるとか、
バーニアの内部が色分けされてるとかくらい。そもそもスジ彫りの箇所だってそんなに多いわけじゃない。
ぶっちゃけ言って結構ノッペリしてます。1/144サイズなら許されても、1/100でこれは…
これが「MGに匹敵する」とは思えないのです。
もちろん、シリーズ初期作品ということでまだ手探りの部分があることでしょう。
RG第1弾のガンダムだって色々問題のあるキットでしたしね。
しかしこちらの第1弾はガンダムと違い、つくづくキット化に恵まれなかったナイチンゲール。
期待の新カテゴリによる、栄えある第1作なのに、
妙に不運なスタートを切ってしまったようでなりません。(単に私がケチを付けすぎているだけかも)
そもそもこの『RE/100』、
一体誰を対象としているのか分からないんですよね。多分上級者モデラーさんなら、ディテールの精密なMGを好む方が多いかと思います。
逆に設計面の簡易さから、
「ガンプラ初心者なら勧めるのでは?」とも考えましたが、
何度も言うように当キットはMSの中でも最大クラスのスケールを誇るナイチンゲール。
組み立ては単純作業の繰り返しとはいえ時間がかかるのは事実ですし(初心者なら尚更)、
いざ完成しても、そのスケールの大きさ故に
めちゃくちゃ置き場所に困ります。
そもそも高額商品ですし、あらゆる面で初心者さんに対する負担を大きいと思われます。
ああ憐れなりナイチンゲール。第1弾に選ばれてしまったが為に…
しかし腐ってもナイチンゲールの立体化は貴重な機会です。パーツ構成が簡単になっているとはいえ、必要なパーツ分けはされている為塗装はそこまで難しくないでしょうし、
前述した通り、人の好みは分かれるでしょうが、プロポーションの纏まり度は高いはずです。
長々と書いて申し訳ないですが、純粋にナイチンゲールが大好きな方、
または「RE/100の未来に賭けてみるぜ!」という方は是非是非ご購入して、バンダイにお布施なさってください。

RE/100 ナイチンゲールのレビューです。

全身。幅のある独特なシルエットを忠実に再現。1/100スケールなので非常に大きいですがディテールは控えめ。

後ろ。リアアーマーが大きく奥行きもかなりのもの。バインダー内側のバーニアなどはきっちり色分けされてるので見栄え良好。

横から。後部にはランディンギアもあるのでリアアーマーを擦ることなくきれいな姿勢を維持することが。

上から。赤の成型色はサザビーに近い少し朱色寄りな色に。

後ろ下から。

顔。サザビーの発展機ということで多少の面影はあるもののシルエットやアンテナなど見た目は大きく変化。

モノアイは可動式。LEDユニットを使って光らせることも可。サザビーに比べて昆虫っぽいデザインになってる印象。

横顔。後部中央のアンテナが非常に大きく奥行きが凄いことに。顎が突き出て胸との間に大きな隙間があるのも独特。

下から。モノアイは下側のつまみで動かす方式ですが頭を引っこ抜いて直で動かした方が楽でした。

各部位など。胸は前に突き出て尖った形に。左右のダクト、バルカンなどは色分けされてますがモールドなどは少なめ。

腰回り。中央の股間も非常に大きく前に突き出てるのが特徴。こちらのダクトは内側の黄色まできっちり色分け。

脇腹にはパイプ。MGだったらチューブとかになりそうですが今回は固定。

フロントアーマー裏側には隠し腕が内蔵。展開は不可ですが別パーツにはなってました。


腕や足。肩はサザビーに近い形で腕の一部はTB版MSのような保護カバーが。脚部は非常に太短くどっしりしたフォルムに。

手首はMGνなどと同じ5指可動のエモーションマニピュレーターSP。

足裏のディテールはかなり細かめ。踵左右のパーツは下側に可動。

背中。プロペラントタンクや多数のバーニアなど前側より密度の濃い見た目に。

特に目立つ部分のバインダーは安定性を優先してか完全固定でした。ただ少し引き出せば一応回転は可。

ファンネルも一応取り外し可能。ただ展開ギミックなどはなし。

3本のプロペラントタンクも基部は固定。

リアアーマー内側にも大型のタンクが2本。ランディングギアはスライドギミックがあり本体の動きにある程度対応することが。

1/100ですが可動はMGよりHGに近い形に。ただ首は少し左右に振れるだけで腰もほんの少し回るだけでスイングはなし。

肩は単純な軸可動で肘は90度以下ですがそこそこ曲げることが。下半身は股関節は結構開きますが膝、足首は少しだけ。

オプション。

マーキングシール。何故かふやけた状態に。

フル装備状態。

大型メガビームライフル。かなり大きいですがグリップにはピンがあるので保持は安定。ただ腕を伸ばすと肩が負けます。

先端のバイポッドは可動式。

シールド。サザビーの物に近い形に。

裏側。取り付けはジョイントを肘の穴に差すだけ。ビームトマホークが収納されており先端にはマイクロミサイル。

ビームトマホークには3種のビーム刃が付属。

サザビーに比べると全高はだいぶ低めですが横幅は圧倒的。安い所だとこれで6千円くらいというのが凄いです。

シリーズは違いますがスケールは同じなのでHi-νと並べても合う感じに。

適当に何枚か。

特殊な体型ですが上半身に関しては普通の機体とそこまで変わらないのでライフルを構える動きなどは問題なし。

ただライフル自体がかなり重いのでどこかにひっかけるなりしないと肩が負けます。

シールド防御。フレームレスで動きも単純なのでMGほど気を使わず動かせる印象。

キック。フロントアーマーが大きいので足はあまり上がらず。股関節はそこまで深くはまらないのでたまに抜けることも。

飛行。長時間は危険そうですがホットトイズ社のダイナミックスタンドを使えば一応浮かせられました。

ビームトマホーク。スパロボで出てきた時は腹部メガ粒子砲があったりしましたが今回は見当たらず。

首、腰共に少ししか回らないですが格闘戦の動きもまあまあ自然に。首は強度関係ないのでもう少し動いても良かった気も。

ビームトマホークはシナンジュと同じく盾にマウントしたまま展開させることも。

後ろ姿の迫力が凄いのもサザビーと共通。

やはりこれだけ大きいと気軽に遊べる感じではないのでROBOT魂とかもうちょい手頃な完成品も欲しくなります。

ファンネルも展開ギミックはないですが取り外しは出来るので一応。

終わり。以上、RE/100 ナイチンゲールのレビューでした。
いきなり1/100のナイチンゲールを出すという驚きの新カテゴリーでしたが、サイズから考えるとかなり安めな値段で、ディテールやギミックなどはMGに は及ばないもののその分手軽に作ることが出来、元々そんなに色数も多くないので色分けもしっかりしており非常に満足度の高い内容になってました。
かなり重量があるので浮かしてガシガシ遊んだりには向いてないですが、機体のイメージ的にあまり派手に動く印象はないですし、武器を構えるなど最低限の動きは出来、モノアイ可動で表情も付けられるのでそんなには不満もなかったです。
ギリギリになっていきなり発売延期されたりしてちょっと心配な所もありましたが、今後もガンダムmk3やGP04などマイナー機体に特化したシリーズになるみたいなのでそちらにも期待です。