
Z-MSVよりZIIがHGUCでキット化されました。
価格は2,592円です。
付属品はメガビームライフル、ビームライフル、クレイバズーカ、サーベル2本、銃持ち手左右分、変形用パーツが付属します。
シールはセンサーの他、黄色や赤部分を補うホイルシールが付属します。
メタスの変形機構を取り入れ操作性や生産性を向上させているという設定のZII
頭部こそZっぽいですが他は別物で三角形のシルエットで尖ったデザインが特徴的です。
キットはPC001が使われたABSレスキットで変形は差し替えという新しめのHGUCフォーマットに沿った形でした。
色分けもなかなか細かく、各所にある小さい黄色や赤部分はシールか塗装で補う必要があるものの大部分はパーツ分けで配色が再現されていました。
ただしダクトのグレーはほぼ省かれているのでその辺は塗装する必要があります。
背面にはクレイバズーカをマウントできます。
バストアップ
背面や腰なども尖ったデザインですが胸も大きく突き出ています。
カラーはZガンダムから青部分を増やしたような感じですが白い部分は薄いグレーになっています。
頭部アップ。Zの顔を前後に伸ばしたような形です。
ヘルメットは左右分割なので頭頂部に合わせ目が出ます。
胸部の色分けはほぼ完璧で肩のフレームも別パーツ化されていて可動します。
腕は最近のキットと似たような構造ですが肩アーマーは挟み込み。
この部分にも合わせ目が出ますが直線的な形状なので消すのは楽そうです。
バックパックのバーニアは3基あり両サイドの四角いスラスターはフィン状のモールドが刻まれています。
サイドアーマーはリゼルと同じように大腿部に付きます。
大腿部と脛は一部に合わせ目が出る構造ですが外側の大きいスラスターは別パーツ化されていました。
個性的な形状の足はつま先に小さい肉抜きがありますが埋めるのは楽そうです。
可動範囲は腰と首がBJですが腰部分はあまり大きくスイングできません。
肩や肘の可動範囲は大きな干渉部分もないのでまずまずです。
脚部は股関節が3軸ジョイント、膝も変形の兼ね合いで180度曲がります。
足首はつま先も動きますがデザインの制約もあり接地性が悪いです。
武装をフル装備。
ZIIをリファインしたというリゼルと並べてみました。
細かいディテールは別物ですがシルエットは色々と似たような部分があります。
身長はZIIの方が頭1つ小さい感じですね。
ビームライフルはZと同じような形ですが伸縮はしません。
4パーツ構成でグリップが可動します。
巨大なメガビームライフルは抱えるように持つので意外と取り回しには困りません。
カッチリとしたシャープな造形ですがどの銃もHGUCなのでモナカ割りでした。
ライフルとメガビームライフルの銃口にはサーベルパーツを取り付けられます。
グリップにある保持ピンは左右にあるのでどちらの持ち手でもしっかりと持たせる事が可能でした。
クレイバズーカは左右で懸架部分の位置が違うものの、基本的には同じ造形です。
こちらもグリップが可動し収納できます。
バックパックと肩の位置が近く干渉しそうなのですがバックパックの接続部がBJになっているので逃がせる構造になっています。
見た目以上に動かしやすい印象でしたが襟パーツと頬パーツが干渉しやすい部分もありました。
ビームサーベルは2本ありますがちょっと短く感じます。
続いて変形ギミックの紹介です。
変形は差し替えとなっており、各パーツを外して変形フレームに取り付けるというリゼルと似たような構造になっています。
余剰パーツは顔、胴体、大腿部。
盛大に余りますが細かくバラバラになる訳ではないので部品管理に困る事はないと思います。
右の画像が取り外したパーツを取り付けていくウェイブライダー用フレームです。
このフレームにパーツを取り付けていきますが、基本的にポリキャップ接続なので取り付けやすく外しやすいです。
脚部は足首を折りたたんで取り付け、メガビームライフルのグリップを収納時用に差し替えます。
全てのパーツを取り付ければウェイブライダー形態の完成。
変形後のシルエットはリゼルやメタスと同じように四角い形状です。
変形後のシルエットは差し替えならではの無理のないスッキリとした姿にまとまっており
武器以外ポリキャップ接続なので安定度も高く、細かい位置調整も必要ない扱いやすい物です。
ディスプレイジョイントパーツも付属していてこの形態でも飾りやすくなっています。
アクションベース2に対応する他、3mm軸のジョイントも使えました。
以上HGUC ZII レビューでした。
個性的な形状のMSで価格もHGUCとしては高めなのですがパーツ割りに複雑な所はなく組みやすいキットでした。
HG枠なので合わせ目もありますけど処理しやすそうな形状ですし、色分けも細かいダクト以外はほぼパーツ分けで再現されています。
目立つ肉抜きも少ないのでそういった部分でも作りやすいキットだと思います。
変形ギミックもリゼルと同じでパーツを取り外したら変形用フレームに組み付けていく形になっているので
不安定な部分もなく両形態とも無理のないプロポーションでどちらも扱いやすいキットとなっていました。
HGUC 1/144 ZII
メーカー小売価格:2592円
店頭で買ったので、HGカスタマイズキャンペーンの残りを貰えたのですが、
キャンペーン開始から1ヶ月経つというのに、D・E・F全て残っていました。
前回のガトリングなんかはすぐになくなったのになぁ。この違いは何だろう。
単に新発売のHGガンプラが少なかったせいかしら。
というわけで、HGUC 1/144 ZII(ゼッツー)をレビューいたします。
※当記事で紹介しているキットは付属のシールのみ貼った素組みの状態です。
9/13
コメントからの指摘により、腰が回ることを確認しました。
その為記事内容の一部を訂正し、画像を2枚追加致しました。

MSZ-008 ZII(ゼッツー)
『Ζ-MSV』に登場。Ζ計画に基づいて開発されたΖガンダムの発展機。
変形機構をメタスに準じたものに変更して簡略化し、生産性や操縦性が向上している。
性能的には同時期の他のMSと比較しても遜色無く、生産性の問題もクリアーされており、十分実用レベルに達していた。
MA形態は空間戦闘に特化した形態となっており、加速性能も高く、航宙戦闘機として良好な性能を持つ。
ただし大気圏突入能力および大気圏内の飛行能力が省略されている。
Ζガンダムに因み、便宜上WR(ウェイブ・ライダー)形態と呼ばれることが多い。
この形態では機体各部のジェネレーターとメガビームライフルを直結させることによって、
エネルギーチャージを十分行うことができ、ハイパーメガランチャーに匹敵する性能を発揮する。
しかし、財政的に逼迫していたエゥーゴ上層部の意向により、さらに多機能なΖΖガンダムの開発が優先され、
機体自体は廃案となっていた。
しかし高性能の試作機が1機だけ完成したとの説がある。また、エゥーゴ側の戦力不足が否めないのは事実で、
ZZガンダムを始めとする要の戦力のほとんどは、地上で運用されたこともあり、宇宙でのネオ・ジオン戦にて、
完成したとされる試作機が投入され、一時的にエゥーゴ側の戦力の要として活躍した記録もある。
なお、頭部についてはZ系のものとなっているが、ロールアウト当初はカメラアイ間保護パーツあり
バルカン砲なしだったが、マスタリッシュ配備時は保護パーツなしバルカン砲有りの頭部に変わっていたと言われる。
その後、宇宙世紀0095年に本機のコンセプトが流用され、可変式量産型MSリゼルとして
地球連邦軍で採用されるに至っている。
「高スペック高コストのZガンダムをどうにかして低コスト化しよう」計画の一貫で設計されたMS(誰も作ったとは言ってない)。
MSVらしく「作った」「いや作ってない」と話が交錯しているZIIも遂にHGUCで立体化。
キットにはHGUCでは珍しく(?)、PC-001タイプのポリキャップが使われています。

フロントビュー。変形機構はメタス準拠ですが、あまりそれっぽくないですね。かなり細身のプロポーションです。
いかにもなガンダムっぽさを醸し出していますが、ややスケールがこじんまりしている辺り、
如何にも「量産化するにあたって最適化されたデザイン」って感じがします。

リアビュー。
背中にウェイブライダー形態時の先端部分を背負ってるあたりはメタスですね。

顔。由緒正しき凛々しきゼータフェイス。
ただよく見ると頭部バルカンがないです。詳細は前述した説明文にて。

胸。中央の黄色いダクト部は色分けされてますが、その上の黄色いセンサー?らしきものはシール。

腕。ゼータ準拠で肩アーマーは小さめ。腕のデザインもゼータをあしらってますね。

後ろ。WR形態の先端パーツの周りには、推進器であるブースターが。
ゼータとメタスを足して2で割ったような?
ブースターにちょこっと見えてる黄色い部分は全てシールです。
というかこのキットの細かい黄色い部分は全てシール。

フロントアーマー。めっちゃ長い。

サイドアーマー。こちらは太腿に直接装着されてます。黄色い部分は例によってシール。

なおゼータプラスでの脚の動かなさで学習したのか、
サイドアーマーの基部はボールジョイントとなっており、程よく可動するように。

脚。足先がWR形態時に変形する為、凄く妙な形状に。

可動範囲。腕関節は90度ほど。
肩は少しだけ持ちあがるようになりました。

肩は前後に少しだけ引き出せます。
HGUCのνガンダムと構造が似てます。

上部にジョイントを持ち上げることで、1周できることを確認しました。

脚の開き具合。
サイドアーマーが動くおかげで… と言うより、サイドアーマー自体が薄く小さいのであまり可動の妨げになってません。
開くことは開きますが、接地性は良くないですね。

膝立ちはやや窮屈ではありますが、今回は脚にもロール軸があるので安定性は保てるかと。
総じて可動範囲はデルタシリーズ勢やリゼルよりも少し柔軟になったような感じかな?
相変わらず腰が動かないのは辛いですが…

その他付属品。
開発途中の量産機の癖にオプションより取り見取り。

上記の画像に加えてこちらが変形用のパーツ。相変わらずの分離・合体システムですが。

こちらがビームライフル。デザインはほぼゼータのものと同一ですね。

そしてゼータと同様に、砲身にビームサーベル刃を取り付け可能。

こちらはメガ・ビーム・ライフル。
WR形態時であればエネルギー効率の関係上、ハイパー・メガ・ランチャー並みの威力が出せるとか。
トンファーみたいな持ち方をするので、保持するのはちょっと工夫が必要。

こちらも砲身にビームサーベル刃を取り付け可能。

クレイ・バズーカ。最終決戦時のRX-78-2よろしく2丁付属します。
右手用・左手用に分かれている為、入れ替えて持たせることはできません。

バズーカは背中に収納可能。

ビームサーベル。これはいつものタイプですね。
そろそろサーベル柄を収納するスペースが欲しいところ。

持たせるもん持たせてもっかい素立ち。こんなにゴテゴテしてても量産機!
いざ量産することになったら流石に1機体辺りこんなに武器を配備することはないでしょうけど。
そしていざ変形へ。

変形…というか分離合体に必要なパーツをZIIからもぎ取ります。

あとハイパー・ビーム・ライフルの取っ手の部分を専用のものに差し替えて、

変形用の差し替え胴体に合体させれば完成。何というダサカッコよさ。
ゼータのように流線形ではなく、丸身を帯びて変形する様はさながらメタスです。
流石に大気圏突入や大気圏での飛行は無理みたいですね。

後ろから。こうして見るとバズーカも立派な推進器として機能してるんですね。
それではMS&WR形態交えてブンドド。

1機だけ作られたらしいけど、戦闘に参加するよ!

首が横に向けやすくなったため、射撃シーンもとりやすくなったような。

ライフルをビームサーベルとして使う為にも、平手パーツが欲しかったな。
というか近年のガンダム系ガンプラは平手パーツ省きすぎ。

変形してないと本気出せないハイパー・ビーム・ライフル。
通常時の威力はどれくらいなのかしら。



とりあえず武装が多いのは確かなので、両手に様々な武器を持たせてポーズを楽しみます。
バリエーション豊富。


腰が動かせるだけでも表情のつけやすさの違いは段違いです。
やはりサーベルを使ったポーズはこうでなければ。



最後はWR形態時で飛翔しているイメージの写真を載せつつ。

以上、HGUC 1/144 ZIIのレビューでした。
「いつものHGUCクオリティかな?」と思いきや、
可動面は多少でも確実に見直されてる面がありますし、武装は非常に豊富。
デザイン自体も非常にヒロイックで購買意欲をそそるなど、可変(という名の分離合体)MSのガンプラの中では
かなり優秀な出来栄えに入るかと思われます。
惜しむなら平手パーツを付けてほしかったなぁ。AGPが始まってから平手パーツ付属のガンプラが激減してるような。
今後もまだまだゼータ関連のMSのリリースが続くのかしら。そろそろFAZZとか欲しいなぁ…