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紅花
2012/03/20 10:38
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紅花  (ベニバナ学名Carthamus tinctorius)

色素

紅花の代表的な特性は,花のもつ色素です。紅花の花には黄色素サフロールイエロー(safflor yellow)と紅色素カルサミン(carthamin)の2種類の色素が含まれていて,いずれも染め物などに利用されています。

サフロールイエローは水溶性で簡単に色素が取り出せるため,安価な衣料品の染めや料理の着色などに使用されます。

一方,カルサミンは発色がよく,高級な衣料品や化粧の紅などに利用されています。こちらは水に溶けないため,この色素を取り出すために紅餅などのさまざまな技法が開発されました。

油脂

次に種子の胚芽に含まれる植物油脂,ベニバナ油(Safflower Oil)があげられます。ベニバナ油はリノール酸が70%を占める半乾性油で,高品質で健康によい食用油として,現在の紅花栽培の主要な目的となっています。このベニバナ油の油煙から作る墨が紅花墨(べにばなずみ)で,書画用の墨としてよく使われています。油を搾ったあとの種子は安価で栄養価も高く,家畜の飼料などに用いられています。

その他

ベニバナはその他,薬用(葛根紅花湯滋血潤腸湯通導散などの漢方方剤)観賞用などに使われます。 

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