長 崎 物 語
歌 谷 真酉美
作詩 梅木三郎 作曲 佐々木俊一
昭和13年
1 赤い花なら 曼珠沙華(まんじゅしゃげ)
阿蘭陀屋敷(オランダやしき)に 雨(あめ)が降(ふ)る
濡(ぬ)れて泣(な)いてる じゃがたらお春(はる)
未練(みれん)な出船(でふね)の あゝ鐘(かね)が鳴(な)る
ララ鐘(かね)が鳴(な)る
2 うつす月影(つきかげ) 彩玻璃(いろガラス)
父(ちち)は異国(いこく)の 人ゆえに
金(きん)の十字架(じゅうじか) 心(こころ)に抱(だ)けど
乙女盛(おとめざか)りを あゝ曇(くも)り勝(が)ち
ララ曇(くも)り勝(が)ち
3 坂(さか)の長崎(ながさき) 石畳(いしだたみ)
南京(なんきん)煙火(はなび)に 日(ひ)が暮(く)れて
そぞろ恋(こい)しい 出島(でじま)の沖(おき)に
母(はは)の精霊(しょうろう)が あゝ流(なが)れ行(ゆ)く
ララ流(なが)れ行(ゆ)く
4 平戸(ひらと)離(はな)れて 幾百里(いくひゃくり)
つづる文(ふみ)さえ つくものを
なぜに帰(かえ)らぬ じゃがたらお春(はる)
サンタクルスの あゝ鐘(かね)が鳴(な)る
ララ鐘(かね)が鳴(な)る
歌詞翻譯:
說起紅色的花,只有彼岸花了
荷蘭人公館下起雨來了
在雅加達的「阿春」滿臉淚水
依戀不捨的出航,啊!船鐘響了!
啦啦!船鐘響了!
教堂的彩色玻璃,映照著月光
父親因為是外國人
金色的十字架抱在心胸裏
青春的少女,啊!日日是陰天
啦啦!常常是陰天
走在長崎的疊石坡路
天黑時南京町在煙火裏
不由得懷念起出島的外海
母親的靈魂,跟著漂流而去
跟著漂流而去
平戶離此幾百里
但寫信都可以收到
為什麼不回來,雅加達的「阿春」
聖塔克露斯教堂的鐘聲響了
啦啦!船鐘聲響了!